「プリズムの夏」 の読後
集英社文庫 / 関口 尚
高校三年生の主人公とその友人は、不思議な雰囲気を持つ年上の女性に恋心を抱く。二人が偶然見つけたブログのうつ病日記の作者が彼女ではないかと疑いを持つうち、日記の内容はだんだんと深刻になっていき..。
「うつ」と「ブログ」といういかにも現代的なトピックを扱った小説です。主人公たちにいまいち感情移入できなかったのは、彼らの年からかけ離れてしまったためなのか。それとも「ブログ」というものの概念が、私の中でしっくりくるほど汎化されていないせいかもしれません。
話の中に、箏という古楽器が持ち出されるのは、少々わざとらしくもあります。でもデジタル化の傾向が強すぎる今の世の中に対抗するにはそのくらいアナクロな小道具を配する必要はあったのかもしれません。それに、そういった部分でようやく現実感をとりもどして、ホッと安心できる気がします。
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